LCCの機内持ち込み手荷物に関しては指定された範囲内であれば基本的に無料で機内へ荷物を持ち込む事が出来ます。しかし機内へ預ける、受託手荷物に関しては追加料金がかかることが多く、重さによって料金が細かく設定されています。このページでは国内就航LCC各社の既定の違いや手荷物のコツなどを紹介します。
機内持ち込み手荷物とは
自分の手荷物として貨物室に預けず機内へ自ら持ち込む事が出来る荷物です。座席上のところに置ける大手航空会社では前の座席下にも収納可能ですが、多くのLCCは頭上の荷物置き場と自身の座席下を置き場所として指定しています。
LCCにおいては座席幅が若干狭い関係等から荷物の収納場所も会社ごとに若干異なっているので確認が必要です。機内持ち込み手荷物に関しては、指定された範囲内であれば基本的に無料で機内へ荷物を持ち込む事が出来ます。受託手荷物とは違い自らが持って運ぶので、到着後もカルーセルを使うことなくロストバゲージにもなりにくいです。
ただ受託手荷物では預かり可能でも機内持ち込み手荷物としては持ち込み禁止となっているものも多くあります。特に国際線に関しては液体物の制限、刃物や火を扱う物の制限もあります。しっかりと制限物を確認して荷物を用意し、どうしても制限物が必要な場合は無理せず受託手荷物として預けましょう。万一持ち込み制限物を持ち込もうとしているのが発見された場合は航空会社側より搭乗拒否となります。航空保安検査の強化および機内安全のため、持込み手荷物は最小限にしていただくようにと、どのLCCも利用者に呼びかけています。
LCCの手荷物制限は厳格
それは荷物を制限することで利用客が機内で荷物を収納する時間やCAがそれを手伝う手間を減らしています。また重量により燃油の消費も異なって来ます。大手航空会社の場合、頭上に入りきらなかった場合等は貨物室で預かってくれたりしますが、徹底した無駄のカットをしているLCCでは時間もかかり更にギリギリの燃料しか搭載していないため、非常に受け入れにくいです。事前にしっかりと制限する、それがLCCのルールと言えます。
LCC各社の持ち込み手荷物の違い
ピーチ/バニラエア/ジェットスタージャパン/春秋航空日本/エアアジアジャパン、日本を発着する5社を見て行きましょう。
ピーチの手荷物スペック
①荷物の種類→機内持ち込み手荷物+身の回りの物
②荷物の大きさ→55cm×40cm×25cm 三辺の和が115cm以内
③重さ→①の合計10kg
④個数→①ひとつずつ計2個
⑤その他→
機内持ち込み手荷物数は他社との違いは見られない。しかし免税品などの保安検査場を通過後に購入されたお土産品含んで、①ひとつずつ持ち込み可能と記載があります。保安検査場通過後に買い物の予定がある方は余裕をしっかり持って荷物を持ち込んで下さい。
バニラエアの手荷物スペック
①荷物の種類→機内持ち込み手荷物+身の回りの物
②荷物の大きさ→56cm×36cm×23cm 三辺の和が115cm
③重さ→①の合計10kg
④個数→①ひとつずつ
⑤その他→
利用客が持ち込んだアルコール飲料は機内で飲む事を禁じています。もし機内での禁酒を検討の場合は機内販売を利用して下さい。また、5社唯一機内に持ち込める動植物を機内持ち込み手荷物案内に見易く掲載しています。鳴かない、臭わない、逃げ出さない昆虫類(きちんとした入れ物に入っていること、個人の趣味を目的とするもの)は持ち込み可能です。またブーケ・切り花に分類されるもの(水漏れが起きないよう処置が取られている)小型の苗木類で袋等に入れ、水漏れ及び汚濁防止の措置が取られていること(手荷物収納棚に立てて置け、高さ23cm以下)これらの持ち込みも可能としています。
ジェットスタージャパンの手荷物スペック
①荷物の種類→機内持ち込み手荷物+身の回りの物
②荷物の大きさ→バッグ56cm×36cm×23cm 三辺の和115cm ・スーツ等の衣装114cm×60cm×11cm
③重さ→エコノミークラス:7kg・ビジネスクラス:7kgまでを2個 合計14kg以内
④個数→エコノミークラス:①ひとつずつ・ビジネスクラス:機内持ち込み手荷物2個、身の回りの物1個
⑤その他→
機内持込手荷物は、お客様の前の座席の下または頭上の収納棚に入るお手荷物に限られます。7kgと他3社より厳しくはあるが、チャイルドシートの機内持ち込みについての表記や、スーツ等の衣装持ち込みについての記載があるので1番親切。また、ビジネスクラスについての表記があるのは5社内では唯一。ジェットスタージャパンでは搭乗口でのチェックも行っている事があり、チェックインカウンターではOKだったからとその後たくさんの荷物を詰め込み搭乗口でのチェックにひっかかった場合、追加料金が取られますのでくれぐれもご注意ください。
春秋航空の手荷物スペック
①荷物の種類→機内持ち込み手荷物+身の回りの物
②荷物の大きさ→56cm 36cm 23cm 115cm
③重さ→①をひとつずつ合計5kg
④個数→①をひとつずつ合計2個
⑤その他→
5kgというのは1番厳しい基準です。普通席は客室内の収納棚または前の座席の下に収納です。5社唯一機内への楽器持ち込みについて掲載しています。機内持込可能サイズ内であれば機内への持ち込みが可能です。
エアアジアジャパンの手荷物スペック
①荷物の種類→機内持ち込み手荷物+身の回りの物
②荷物の大きさ→56cm×36cm×23cm 三辺の和が115cm
③重さ→機内持ち込み手荷物1個5kg(身の回りの物の重さは含めず)
④個数→①ひとつずつ合計2個
⑤その他→
「身の回りの物」含めない重さは唯一となっています。ここを上手く利用することで多少重い物の持ち込みも出来るかもしれません。エアアジアジャパンは、受託手荷物の追加料金の設定が厳しいと言われています。出来れば機内持ち込み手荷物だけで荷物をまとめ上げると上手な旅が出来るでしょう。
手荷物制限に関する豆知識
機内持ち込み手荷物が計量されることがある
受託手荷物は重さによって料金が異なるため、必ず計量があります。しかし機内持ち込み手荷物は必ず計量があるものでもありません。最近は日本国内でも計量が行われる事が増えてきたと言われています。ただ、実際に計量になった場合を考え機内持ち込み荷物を準備しましょう。機内持ち込み手荷物のチェックは大きめだったりパンパンだったりすると目を付けられやすいです。
持ち込み手荷物は軽いバッグを選ぼう
機内持ち込み手荷物にスーツケースを利用する方も多いと思いますが、重さを考えるとスーツケースだけで3kgを超えるものが多く流通しています。7kg制限の場合、バッグだけで半分を占めてしまうのは他の荷物が詰められません。 詰める荷物を考え、また余裕を持てるようにバッグを選びましょう。
衣類は身に着けていれば重量加算されない
機内持ち込み手荷物は身に着けていれば重量加算されません。という事は重い衣料などは事前に身に着け計量に挑む方も多くいます。また、バッテリー等の小さいけど重い物などはポケットに入れて奥というのも手です。ただセキュリティチェックではいちいちすべてを出すという手間も発生します。この手段を使うために、先日海外のLCCで大量の衣料の着込み搭乗した後体が圧迫されて緊急搬送運された方がいました。限度をわきまえて、無理はしないようにしましょう。
重量は同行者の合算で考えよう
受託手荷物でも機内持ち込み手荷物でも同行者を合算した重量と考えることが可能です。1人で7kgでも2名では14kgまでが可能です。それは子供でも大人でも1名は1名です。子ども連れの利用客はどうしても荷物が多くなりますが、2名分の重さであれば少し余裕が持てるかもしれません。
LCCの手荷物規制を知って上手に旅をしよう
LCCでせっかく格安旅行に出かけるなら不必要なオプション料金などは極力抑えたいものです。そのために、各社の手荷物の重量規制を知り、ページ内で紹介したテクニックを合わせて手荷物対策をしてみましょう。